9条、新時代も論議 改憲派、反対派がアピール
憲法記念日の3日、九州各地でも憲法について考える集会が開かれた。安倍晋三首相が掲げる憲法9条への自衛隊の明記は必要か-。「周辺国の脅威が増している」「9条の理念が形骸化する」。市民はそれぞれの主張に耳を傾けた。
改憲派市民団体「美しい日本の憲法をつくる福岡県民の会」が福岡市・天神で開いた会合には約500人が参加した。ジャーナリストの桜井よしこ氏はビデオメッセージで、軍拡を続ける中国の脅威や米国の安全保障政策の変化に言及。「日本は今後、危ない局面が来るかもしれない。自国を守るためには(自衛隊の加憲など)憲法改正が必要だ」とアピールした。
福岡県小郡市から参加した元公務員の長谷川敬二さん(72)は「自衛隊の活動を尊重するには憲法に明記した方が良い。抑止力を増す機会になる」と語った。
一方、護憲団体「九条の会福岡県連絡会」が福岡市東区で開いた集会にも約500人が参加した。九州大大学院の熊野直樹教授(政治史)が講演し、南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報隠蔽(いんぺい)問題など、近年は政治家による統制が機能しないケースが目立つと指摘。「9条に自衛隊を明記すればさらに形骸化し暴走する恐れがある。沈黙せず、異議を唱え続けることが大切だ」と訴えた。
同市城南区の大学教員中嶋恵美子さん(62)は「当たり前にあるものだと思っていた平和憲法が危うくなっている。戦争がなかったのは9条のおかげ。守り続けていかないと」と話した。
長崎市では、被爆者団体や市民団体などでつくる「ながさき9条フェスタ実行委員会」が集会を開いた。参加者は市中心部を練り歩き、「憲法を変えるのではなく、政治を変えよう」と訴えた。
=2019/05/04付 西日本新聞朝刊=

































